トロンはマナフィルターの関係からサイドボードに様々なカードを取ることができる。
自分が試したりよく見たりするカードを挙げていこうと思う。
■ 青
《払拭/Dispel》
インスタント限定打ち消し。
バーン、青黒コン、裏返しコンボ、トロン同系あたりにサイドインする。
基本的にはクリーチャーやサイドカードに対する相手の打ち消しをこれで打ち消すのに使用する。青1マナで打ち消せるのが最大の魅力で、神秘の指導から持ってきてすぐ唱えやすいのがとても嬉しい。
ソーサリー火力も多いためバーン相手には打てるうちに積極的に使う。
フェアリー相手にも入れてもいいが、《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を打ち消せない上スプライトに打ち消されるため自分は入れないことのほうが多い。青単デルバー相手なら入れるかも。
《水流破/Hydroblast》
赤を絶対に許さないカード。
バーン、ウィーゼロ、親和、赤ストンピィあたりにサイドインする。
だいたい打ち消しとしてよりも赤のパーマネント除去として使うことが多く、特にウィーゼロのクリーチャー二種や《エイトグ/Atog》を青一マナで殺せるのがとても嬉しい。
ボロス統治者に対しては払拭のほうを優先しさらに抜くカードがあるならサイドインする。。
■ 赤
《電謀/Electrickery》
超過コスト1Rで唱えると相手のみ一点全体火力のインスタント。
フェアリー、エルフ、エンチャントされていない呪禁クリーチャー、《金切るときの声/Battle Screech》のトークンあたりの対策としてサイドインする。
《不屈の部族/Tireless Tribe》やバーンが《火付け射手/Firebrand Archer》を入れていた場合にサイドインしたくもあるが、特にスゥルタイカラーのトロンでは赤マナを早期に安定して出しにくいため微妙なところ。
金切るときの声とはカードカウント的には1対1交換だが、ボロス統治者が早期決着型にサイドチェンジしてきた場合はこれがないと負けかねないのでサイドインしたほうが良い。
《紅蓮破/Pyroblast》
青を絶対に許さないカード。
フェアリー、ウィーゼロ、トロンあたりにサイドインする。特にトロン同系で《熟考漂い/Mulldrifter》や《転覆/Capsize》を打ち消したり、序盤のデルバーやフェアリーを処理するのに使いたい。
青相手には対象に困らないくらいだが、それ故に何に撃つかは吟味して考えないといけない。
スゥルタイカラーのトロンだと撃ちにくいためあまり採用できないが、赤マナが土地から出るタイプはたくさん採用したい。
《はらわた撃ち/Gut Shot》
ファイレクシアマナでも打てる1点火力。
特にフェアリーを強く見たいときに入れる一枚。1ターン目に出てきた《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》や《フェアリーの悪党/Faerie Miscreant》を即殺すことでダメージレースや忍術を防ぎ大幅に延命できる。もちろんスプライトにも対応して撃てる。
フルタップでも撃てるのが何より強く、奇襲的かつ赤マナが出なくても除去ができるのは非常に重要。このため不屈の部族に対しても盤面のマナからは予想できないところから除去でき命拾いすることも。
エルフに対して入れてもいいが後引したときがちょっと弱い。バーン相手で火付け射手を見たときは入れる。
《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman》
マナを払ってアーティファクトを破壊できるゴリラ。
特に親和戦で重宝し、相手の土地をバリバリ割ってくれる。2マナ以上のアーティファクトを破壊する場合でもトロンならマナを捻出できるため相性がいい。
こいつ自体は一マナであり着地してすぐに能力を使えるため、出してすぐに一枚は破壊できる状況で出したい。
《古えの遺恨/Ancient Grudge》
フラッシュバック付きアーティファクト破壊。
主な対象としては親和やボロス統治者のアーティファクト土地、トロンの印鑑や《予言のプリズム/Prophetic Prism》など。
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》はかなり苦手なカードなのでエルフやストンピィに対しては一枚サイドインしたい。ストンピィはサイドに長弓がない場合もあるが、《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》がいるため完全に腐るということはあまりない。
その他《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》や《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》を入れてくるコントロールに対してもサイドインしても良い。大祖始も呪文爆弾もこれに対応して起動するとこれ自体は墓地に残るため、これ一枚で墓地対策アーティファクトを二度割ることのでき心強い。
■ 緑
《自然の要求/Nature’s Claim》
1マナの代わりに4ライフゲイン与える帰化。
赤マナが安定して出ないトロンの場合にこちらを採用する場合がある。
トロンにとってライフゲインさせるのはほぼデメリットではなく、むしろ自分のアーティファクトを破壊することで緊急回復として使うメリットになる。
《心に静寂/Serene Heart》
オーラ全破壊カード。呪禁オーラに完全に勝つためのカード。
もともとフォグがあるため呪禁オーラには相性がいいほうではあるが、《投げ飛ばし/Fling》などの裏目は存在するため、すべてを無に返すこのカードで完全な勝ちを狙うのは確実性のある手段だと思う。
インスタントであるために《神秘の指導/Mystical Teachings》でサーチでき、一度撃った後も《記憶の壁/Mnemonic Wall》で回収できるためにこれを引ければ呪禁オーラにはまず負けない。
一応バーンの《貫かれた心臓の呪い/Curse of the Pierced Heart》や青黒コンの《血まみれの書の呪い/Curse of the Bloody Tome》も破壊できるためサイドインすることもある。
■ 黒
《死の重み/Dead Weight》
1マナの-2/-2オーラ。
オーラであるがゆえに一時的タフネス修正では回避できず、《払拭/Dispel》で弾けないため、不屈の部族やエイトグを確実に処理できる。
神秘の指導でサーチや記憶の壁で回収ができないが、トロンの序盤に出てくると本当に辛い上述のクリーチャーを確実に処理できるのは他のカードにはない利点である。
それ以外でもデルバー、《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》、その他クリーチャー全般を一マナで処理でき、《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》などを弱体化させることで記憶の壁でブロックできるようにするといった芸当も可能なためなかなか使い勝手が良い一枚。
《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》
フラッシュバックもある布告。
アグロ相手にサイドインして序盤の攻勢を凌ぐために使う。また呪禁オーラ対策にもなる。トロンでは対処しにくいアンコウを処理できるカードの一つでもある。
普通に使えば二回分の布告、《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》のついでで墓地に落ちたときにも使えるため消耗戦に特に強いカード。
《肉貪り/Devour Flesh》
インスタント布告。生贄にしたクリーチャーのコントローラーにタフネス分のライフゲインも与える。
ライフゲインはトロンの場合それほどデメリットでもない。むしろ自分を対象にすることでライフゲインができるため、とっさの延命に使えるのはメリットだったりする。
インスタントなので神秘の指導でサーチでき、怨恨などのエンチャントを唱えられたのに対応して撃つことができるのがチェイナーの布告にはない強み。
この前はMOのバグで何もしないカードになっていて呪禁オーラに負けた。
《墓の刈り取り/Reaping the Graves》
ストーム付きの墓地のクリーチャー回収カード。
ボロス統治者や青黒コンのような消耗戦になりがちな相手に入れるカード。ストームなため打ち消されにくく、墓地から二枚三枚とクリーチャーを回収できればかなり勝ちに近づくが、サイド後のマッチは相手も墓地対策をいれてくるため腐ることもある。
もともと《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》があるところにさらにクリーチャー回収カードを入れるべきかというのは評価の分かれるところではあるが、ライフを素早く詰めてこないデッキにはこっちのほうが強い場面も多い。
また、ムラーサの胎動を撃ち、相手が墓地対を起動したのに対応してこれを撃つことでアドを失わずにクリーチャーを回収することができるため、一種の墓地対策対策にもなるかもしれない。
《墓所への乱入/Crypt Incursion》
対象のプレイヤーの墓地のクリーチャーを全て追放するカード。ライフゲイン付き。
トロンや拷問生活、リアニなどに対する墓地対策として使える。
除去の多めのトロンの場合はアグロ相手に使うことで大量ライフゲインを目的にサイドインすることもある。
これも自分を対象にできるため、いざというときのライフゲインに使えるのは覚えておきたい。
■ 白
《赤の防御円/Circle of Protection: Red》
赤絶対殺すサークル。
バーン相手にこれを出せればあとは十分なマナを構えながら土地を伸ばしていけば勝てる。トロンが揃えば軽減しながら展開もできるのでほぼ勝ち。
ウィーゼロ相手にも入れるが《鋭い痛み/Flaring Pain》で無効にされるのは気をつけたい。
これ以外の防御円でも言えるが、トロンで防御円を使うためにマナを構えるときは、同じ量のマナが出る組み合わせの中でアンタップ状態の土地の枚数が一番多くなるようにするべきである。
何故かというと、例えば3マナを相手ターンに構える場合、塔一枚をアンタップにしておくのと茨森の滝&揺らめく岩屋&流砂をアンタップにしておくのとでは、フェイズごとに分けて火力を撃たれたときに前者なら一回しか防げないが後者なら3フェイズ分防ぐことができるため。
そのため防御円を貼ったら、自分のターンにマナを使う場合にタップする土地の枚数が少なくなるように、かつ印鑑からのマナを率先して使うように心がけておきたい。
これを置けるかでバーン相手の勝率は大きく変わるため少なくとも2枚は欲しい。
《青の防御円/Circle of Protection: Blue》
青に対する嫌がらせのようなカード。
主にデルバー相手にサイドインし、短期決戦を目指す相手からの戦闘ダメージをすべて0にしていく。
初めてサイドに取ってるリスト見た時はひどいなと思い、実際使うとすげえクソだなって思うけど一枚で勝てるカードなので仕方ない。
場に出たこれをどかせるのは《残響する真実/Echoing Truth》くらいなので着地するとかなり安心だが、ダメージを軽減し続けていると時間切れで負けかねないのだけは注意して運用したい。
相手が構えづらい早いターンのうちに出したいので入れるなら2枚は入れた方がよい。
《緑の防御円/Circle of Protection: Green》
緑に対するダメージ軽減カード。
自分では使ったことないがストンピィや呪禁オーラ対策なんだと思う。
ストンピィ相手にはフォグもあるし、横並びしたストンピィのクリーチャー全てにマナを払っていくのは結構辛い上にサイドインされた帰化系カードで割られるので辛そう。
使っている人は使用感などを教えてほしいところ。
《黒の防御円/Circle of Protection: Black》
黒いダメージ完全シャットアウトカード。
トロンとしては処理が難しいアンコウを強く見たサイド。アンコウ対策にはサイドに《収穫の火/Harvest Pyre》や《鎖の呪い/Curse of Chains》を入れているリストも見られたが、それらと違いこれ一枚で複数のアンコウを止められる利点がある。
青黒コンにメインで時間を使わせるようにプレイすることで、サイド後無理やりにでもアンコウを出して時間内に決めに行くプランに対してこれを設置して時間切れを狙うという場面がそこそこある。
もちろん黒単相手にも入れることができるし、《エヴィンカーの正義/Evincar’s Justice》も軽減できるのでそれのみを勝ち筋にするデッキへの対策にもなる。《黒死病/Pestilence》対策としてはそもそもデッキ相性が悪くないし微妙か。
ライフロスは防げないので黒単相手にこれを貼っても《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》にドレインされて死なないように気を付けよう。
《石角の高官/Stonehorn Dignitary》
戦場に出たとき相手の次の戦闘ステップをスキップするクリーチャー。
アグロや呪禁オーラ相手に投入し、クリーチャーであるため戦闘フェイズを一回スキップした後もブロッカーとして盤面を支えられるのが非常に優秀。戦闘フェイズをスキップするので、鋭い痛みなどの軽減不可呪文によってフォグを無効にされて負け、という負け筋を防ぐこともできる。
《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》で能力を再利用することができ、記憶の壁とともにゆらめけば無限に戦闘フェイズをスキップできる。戦闘スキップ効果は累積するため、同じターンに複数回誘発させておくと毎ターンゆらめかないで済む。
10マナかかるが転覆で自己バウンスして使い回す方法や、その場しのぎではあるが《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》で再利用することもできるのは覚えておきたい。
《連合儀仗兵/Coalition Honor Guard》
4マナ2/4の旗手。これを対象にできる呪文や起動型能力は必ずこれを対象に取らないといけないので、呪禁オーラや白単英雄的、バーンや裏返しコンボなどいろんなデッキに刺さるカード。
出せさえすれば緑ストンピィの強化呪文や長弓、エルフの《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》や森林守りのエルフ、ウィーゼロのティムールの激闘、親和の投げ飛ばしなど多くの呪文や能力を大幅に制限でき、対処不能に陥るデッキも多い。
コントロールやボロス統治者などに対しても本命の身代わりとして強力な除去を吸ってくれたりする。
…と、良いことづくめのようだが、戦場に早期に着地しなければ効果は薄く、盤面に即座に影響を与えるわけでもないため白マナがタッチカラーになってしまうトロンでは過信できないカードでもある。
ちなみに誘発型能力に対しては対象強制はないため、《未達への旅/Journey to Nowhere》やディンローヴァの恐怖には無力なのも注意。
◇ アーティファクト
《鋸刃の矢/Serrated Arrows》
クリーチャーに-1/-1カウンターを三回置けるアーティファクト。主にデルバー系のデッキや裏返しコンボに入れるカード。
トロンでは3ターントロン成立または2ターン目印鑑で最速3ターン目に出せるため、打ち消しを構えられないうちに通ればスプライトや変身前のデルバーもプチプチでき非常に動きやすくなる。裏返しコンボもこれが通ってしまえば不屈の部族が生き残る術がほぼ無くなる。
相手のターンに起動し自分のターンに起動することでタフネス2も除去することができる。このカードはゆらめきで使い回せるのでその際に狙うことが多い。
4マナという重さがそれなりに弱点で、トロンが揃わないと設置するのに時間がかかり間に合わないという結果になることも。タフ1除去ということでエルフ相手にも入れたいが大抵間に合わない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
デッキのカードについての説明はこれで一通り終わりになります。
次は特定のデッキとのマッチアップのプレイングについて書いていけたら良いなと思っています。
何かコメントや質問があればお気軽に。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
自分が試したりよく見たりするカードを挙げていこうと思う。
■ 青
《払拭/Dispel》
インスタント限定打ち消し。
バーン、青黒コン、裏返しコンボ、トロン同系あたりにサイドインする。
基本的にはクリーチャーやサイドカードに対する相手の打ち消しをこれで打ち消すのに使用する。青1マナで打ち消せるのが最大の魅力で、神秘の指導から持ってきてすぐ唱えやすいのがとても嬉しい。
ソーサリー火力も多いためバーン相手には打てるうちに積極的に使う。
フェアリー相手にも入れてもいいが、《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を打ち消せない上スプライトに打ち消されるため自分は入れないことのほうが多い。青単デルバー相手なら入れるかも。
《水流破/Hydroblast》
赤を絶対に許さないカード。
バーン、ウィーゼロ、親和、赤ストンピィあたりにサイドインする。
だいたい打ち消しとしてよりも赤のパーマネント除去として使うことが多く、特にウィーゼロのクリーチャー二種や《エイトグ/Atog》を青一マナで殺せるのがとても嬉しい。
ボロス統治者に対しては払拭のほうを優先しさらに抜くカードがあるならサイドインする。。
■ 赤
《電謀/Electrickery》
超過コスト1Rで唱えると相手のみ一点全体火力のインスタント。
フェアリー、エルフ、エンチャントされていない呪禁クリーチャー、《金切るときの声/Battle Screech》のトークンあたりの対策としてサイドインする。
《不屈の部族/Tireless Tribe》やバーンが《火付け射手/Firebrand Archer》を入れていた場合にサイドインしたくもあるが、特にスゥルタイカラーのトロンでは赤マナを早期に安定して出しにくいため微妙なところ。
金切るときの声とはカードカウント的には1対1交換だが、ボロス統治者が早期決着型にサイドチェンジしてきた場合はこれがないと負けかねないのでサイドインしたほうが良い。
《紅蓮破/Pyroblast》
青を絶対に許さないカード。
フェアリー、ウィーゼロ、トロンあたりにサイドインする。特にトロン同系で《熟考漂い/Mulldrifter》や《転覆/Capsize》を打ち消したり、序盤のデルバーやフェアリーを処理するのに使いたい。
青相手には対象に困らないくらいだが、それ故に何に撃つかは吟味して考えないといけない。
スゥルタイカラーのトロンだと撃ちにくいためあまり採用できないが、赤マナが土地から出るタイプはたくさん採用したい。
《はらわた撃ち/Gut Shot》
ファイレクシアマナでも打てる1点火力。
特にフェアリーを強く見たいときに入れる一枚。1ターン目に出てきた《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》や《フェアリーの悪党/Faerie Miscreant》を即殺すことでダメージレースや忍術を防ぎ大幅に延命できる。もちろんスプライトにも対応して撃てる。
フルタップでも撃てるのが何より強く、奇襲的かつ赤マナが出なくても除去ができるのは非常に重要。このため不屈の部族に対しても盤面のマナからは予想できないところから除去でき命拾いすることも。
エルフに対して入れてもいいが後引したときがちょっと弱い。バーン相手で火付け射手を見たときは入れる。
《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman》
マナを払ってアーティファクトを破壊できるゴリラ。
特に親和戦で重宝し、相手の土地をバリバリ割ってくれる。2マナ以上のアーティファクトを破壊する場合でもトロンならマナを捻出できるため相性がいい。
こいつ自体は一マナであり着地してすぐに能力を使えるため、出してすぐに一枚は破壊できる状況で出したい。
《古えの遺恨/Ancient Grudge》
フラッシュバック付きアーティファクト破壊。
主な対象としては親和やボロス統治者のアーティファクト土地、トロンの印鑑や《予言のプリズム/Prophetic Prism》など。
《ヴィリジアンの長弓/Viridian Longbow》はかなり苦手なカードなのでエルフやストンピィに対しては一枚サイドインしたい。ストンピィはサイドに長弓がない場合もあるが、《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》がいるため完全に腐るということはあまりない。
その他《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》や《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》を入れてくるコントロールに対してもサイドインしても良い。大祖始も呪文爆弾もこれに対応して起動するとこれ自体は墓地に残るため、これ一枚で墓地対策アーティファクトを二度割ることのでき心強い。
■ 緑
《自然の要求/Nature’s Claim》
1マナの代わりに4ライフゲイン与える帰化。
赤マナが安定して出ないトロンの場合にこちらを採用する場合がある。
トロンにとってライフゲインさせるのはほぼデメリットではなく、むしろ自分のアーティファクトを破壊することで緊急回復として使うメリットになる。
《心に静寂/Serene Heart》
オーラ全破壊カード。呪禁オーラに完全に勝つためのカード。
もともとフォグがあるため呪禁オーラには相性がいいほうではあるが、《投げ飛ばし/Fling》などの裏目は存在するため、すべてを無に返すこのカードで完全な勝ちを狙うのは確実性のある手段だと思う。
インスタントであるために《神秘の指導/Mystical Teachings》でサーチでき、一度撃った後も《記憶の壁/Mnemonic Wall》で回収できるためにこれを引ければ呪禁オーラにはまず負けない。
一応バーンの《貫かれた心臓の呪い/Curse of the Pierced Heart》や青黒コンの《血まみれの書の呪い/Curse of the Bloody Tome》も破壊できるためサイドインすることもある。
■ 黒
《死の重み/Dead Weight》
1マナの-2/-2オーラ。
オーラであるがゆえに一時的タフネス修正では回避できず、《払拭/Dispel》で弾けないため、不屈の部族やエイトグを確実に処理できる。
神秘の指導でサーチや記憶の壁で回収ができないが、トロンの序盤に出てくると本当に辛い上述のクリーチャーを確実に処理できるのは他のカードにはない利点である。
それ以外でもデルバー、《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》、その他クリーチャー全般を一マナで処理でき、《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》などを弱体化させることで記憶の壁でブロックできるようにするといった芸当も可能なためなかなか使い勝手が良い一枚。
《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》
フラッシュバックもある布告。
アグロ相手にサイドインして序盤の攻勢を凌ぐために使う。また呪禁オーラ対策にもなる。トロンでは対処しにくいアンコウを処理できるカードの一つでもある。
普通に使えば二回分の布告、《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》のついでで墓地に落ちたときにも使えるため消耗戦に特に強いカード。
《肉貪り/Devour Flesh》
インスタント布告。生贄にしたクリーチャーのコントローラーにタフネス分のライフゲインも与える。
ライフゲインはトロンの場合それほどデメリットでもない。むしろ自分を対象にすることでライフゲインができるため、とっさの延命に使えるのはメリットだったりする。
インスタントなので神秘の指導でサーチでき、怨恨などのエンチャントを唱えられたのに対応して撃つことができるのがチェイナーの布告にはない強み。
この前はMOのバグで何もしないカードになっていて呪禁オーラに負けた。
《墓の刈り取り/Reaping the Graves》
ストーム付きの墓地のクリーチャー回収カード。
ボロス統治者や青黒コンのような消耗戦になりがちな相手に入れるカード。ストームなため打ち消されにくく、墓地から二枚三枚とクリーチャーを回収できればかなり勝ちに近づくが、サイド後のマッチは相手も墓地対策をいれてくるため腐ることもある。
もともと《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》があるところにさらにクリーチャー回収カードを入れるべきかというのは評価の分かれるところではあるが、ライフを素早く詰めてこないデッキにはこっちのほうが強い場面も多い。
また、ムラーサの胎動を撃ち、相手が墓地対を起動したのに対応してこれを撃つことでアドを失わずにクリーチャーを回収することができるため、一種の墓地対策対策にもなるかもしれない。
《墓所への乱入/Crypt Incursion》
対象のプレイヤーの墓地のクリーチャーを全て追放するカード。ライフゲイン付き。
トロンや拷問生活、リアニなどに対する墓地対策として使える。
除去の多めのトロンの場合はアグロ相手に使うことで大量ライフゲインを目的にサイドインすることもある。
これも自分を対象にできるため、いざというときのライフゲインに使えるのは覚えておきたい。
■ 白
《赤の防御円/Circle of Protection: Red》
赤絶対殺すサークル。
バーン相手にこれを出せればあとは十分なマナを構えながら土地を伸ばしていけば勝てる。トロンが揃えば軽減しながら展開もできるのでほぼ勝ち。
ウィーゼロ相手にも入れるが《鋭い痛み/Flaring Pain》で無効にされるのは気をつけたい。
これ以外の防御円でも言えるが、トロンで防御円を使うためにマナを構えるときは、同じ量のマナが出る組み合わせの中でアンタップ状態の土地の枚数が一番多くなるようにするべきである。
何故かというと、例えば3マナを相手ターンに構える場合、塔一枚をアンタップにしておくのと茨森の滝&揺らめく岩屋&流砂をアンタップにしておくのとでは、フェイズごとに分けて火力を撃たれたときに前者なら一回しか防げないが後者なら3フェイズ分防ぐことができるため。
そのため防御円を貼ったら、自分のターンにマナを使う場合にタップする土地の枚数が少なくなるように、かつ印鑑からのマナを率先して使うように心がけておきたい。
これを置けるかでバーン相手の勝率は大きく変わるため少なくとも2枚は欲しい。
《青の防御円/Circle of Protection: Blue》
青に対する嫌がらせのようなカード。
主にデルバー相手にサイドインし、短期決戦を目指す相手からの戦闘ダメージをすべて0にしていく。
初めてサイドに取ってるリスト見た時はひどいなと思い、実際使うとすげえクソだなって思うけど一枚で勝てるカードなので仕方ない。
場に出たこれをどかせるのは《残響する真実/Echoing Truth》くらいなので着地するとかなり安心だが、ダメージを軽減し続けていると時間切れで負けかねないのだけは注意して運用したい。
相手が構えづらい早いターンのうちに出したいので入れるなら2枚は入れた方がよい。
《緑の防御円/Circle of Protection: Green》
緑に対するダメージ軽減カード。
自分では使ったことないがストンピィや呪禁オーラ対策なんだと思う。
ストンピィ相手にはフォグもあるし、横並びしたストンピィのクリーチャー全てにマナを払っていくのは結構辛い上にサイドインされた帰化系カードで割られるので辛そう。
使っている人は使用感などを教えてほしいところ。
《黒の防御円/Circle of Protection: Black》
黒いダメージ完全シャットアウトカード。
トロンとしては処理が難しいアンコウを強く見たサイド。アンコウ対策にはサイドに《収穫の火/Harvest Pyre》や《鎖の呪い/Curse of Chains》を入れているリストも見られたが、それらと違いこれ一枚で複数のアンコウを止められる利点がある。
青黒コンにメインで時間を使わせるようにプレイすることで、サイド後無理やりにでもアンコウを出して時間内に決めに行くプランに対してこれを設置して時間切れを狙うという場面がそこそこある。
もちろん黒単相手にも入れることができるし、《エヴィンカーの正義/Evincar’s Justice》も軽減できるのでそれのみを勝ち筋にするデッキへの対策にもなる。《黒死病/Pestilence》対策としてはそもそもデッキ相性が悪くないし微妙か。
ライフロスは防げないので黒単相手にこれを貼っても《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》にドレインされて死なないように気を付けよう。
《石角の高官/Stonehorn Dignitary》
戦場に出たとき相手の次の戦闘ステップをスキップするクリーチャー。
アグロや呪禁オーラ相手に投入し、クリーチャーであるため戦闘フェイズを一回スキップした後もブロッカーとして盤面を支えられるのが非常に優秀。戦闘フェイズをスキップするので、鋭い痛みなどの軽減不可呪文によってフォグを無効にされて負け、という負け筋を防ぐこともできる。
《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》で能力を再利用することができ、記憶の壁とともにゆらめけば無限に戦闘フェイズをスキップできる。戦闘スキップ効果は累積するため、同じターンに複数回誘発させておくと毎ターンゆらめかないで済む。
10マナかかるが転覆で自己バウンスして使い回す方法や、その場しのぎではあるが《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》で再利用することもできるのは覚えておきたい。
《連合儀仗兵/Coalition Honor Guard》
4マナ2/4の旗手。これを対象にできる呪文や起動型能力は必ずこれを対象に取らないといけないので、呪禁オーラや白単英雄的、バーンや裏返しコンボなどいろんなデッキに刺さるカード。
出せさえすれば緑ストンピィの強化呪文や長弓、エルフの《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》や森林守りのエルフ、ウィーゼロのティムールの激闘、親和の投げ飛ばしなど多くの呪文や能力を大幅に制限でき、対処不能に陥るデッキも多い。
コントロールやボロス統治者などに対しても本命の身代わりとして強力な除去を吸ってくれたりする。
…と、良いことづくめのようだが、戦場に早期に着地しなければ効果は薄く、盤面に即座に影響を与えるわけでもないため白マナがタッチカラーになってしまうトロンでは過信できないカードでもある。
ちなみに誘発型能力に対しては対象強制はないため、《未達への旅/Journey to Nowhere》やディンローヴァの恐怖には無力なのも注意。
◇ アーティファクト
《鋸刃の矢/Serrated Arrows》
クリーチャーに-1/-1カウンターを三回置けるアーティファクト。主にデルバー系のデッキや裏返しコンボに入れるカード。
トロンでは3ターントロン成立または2ターン目印鑑で最速3ターン目に出せるため、打ち消しを構えられないうちに通ればスプライトや変身前のデルバーもプチプチでき非常に動きやすくなる。裏返しコンボもこれが通ってしまえば不屈の部族が生き残る術がほぼ無くなる。
相手のターンに起動し自分のターンに起動することでタフネス2も除去することができる。このカードはゆらめきで使い回せるのでその際に狙うことが多い。
4マナという重さがそれなりに弱点で、トロンが揃わないと設置するのに時間がかかり間に合わないという結果になることも。タフ1除去ということでエルフ相手にも入れたいが大抵間に合わない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
デッキのカードについての説明はこれで一通り終わりになります。
次は特定のデッキとのマッチアップのプレイングについて書いていけたら良いなと思っています。
何かコメントや質問があればお気軽に。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
最後は土地編。
基本的に解説してる内容はこのリストのものです。
(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)
《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》《ウルザの塔/Urza’s Tower》
特に説明することもないが、これらをサーチする場合は最後に塔を持ってくるのがセオリー。理由はサーチして三種揃ったターンに使えるマナが一番多くなるため。
また手札にダブってるのとダブってないのがある場合はダブってない方から戦場に出したほうが次のターン以降のクリックミスを防げる。
《茨森の滝/Thornwood Falls》《陰鬱な僻地/Dismal Backwater》などゲインランド
戦場に出たとき一点回復できる二色土地。
意外とこれによる回復は馬鹿にできず、バーンやストンピィのキルターンを1ターン伸ばしそのおかげで勝てることもしばしば。《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》でちらつかせたり《輪作/Crop Rotation》で持ってきて緊急回復も生死を分けたりする。
Pauperのトロンは色マナが重要なので、トロンが揃う場面でも先にこれをセットランドして次のターンに使える色マナを増やしたほうが良い場面も多い。
《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》
マナフィルターできる土地。
サイドから防御円や赤マナスペルを唱えるときに結構お世話になる。
そのためサイド後はトロン三種目を《探検の地図/Expedition Map》でサーチできてもこっちをサーチするというプレイがあり得る。
あくまでもマナフィルターなのを忘れがちでマナ計算をミスりやすく、マナが足りなくて負けてしまわないように注意。
《流砂/Quicksand》
土地枠で使える除去。地上の攻撃クリーチャーを対象にこいつをサクると-1/-2する。
《不屈の部族/Tireless Tribe》に対するキラーカードで、相手がメインでこれを対処できるのは《万の眠り/Gigadrowse》くらいのため、かなりの時間稼ぎができる。そのためトロンよりも優先してサーチして戦場に出したい。
《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》とバーンの《ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》もこれで早めに除去したい。
アド損だが輪作からインスタントタイミングで出せるため、奇襲的に相手の攻撃クリーチャーを除去できる。除去後は墓地に落ちるため、アグロやバーン相手では《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》の対象にしやすい優秀なカード。
テンポアドバンテージが大きく削がれるのでムラーサで次のターンに回収するのでもない限り序盤でアグロの適当なクリーチャーを除去するために使うべきではない。
《憑依された沼墓/Haunted Fengraf》
3マナと自身を生贄で墓地のクリーチャーをランダムに手札に回収する土地。
土地であることがなにより優秀で、トロンが揃ってからの地図や輪作が無駄牌にならず墓地のクリーチャー回収スペルになってくれる。
ランダム回収なので墓地に一種類しかクリーチャーがいないときに戦場の別のクリーチャーが除去される場合、墓地に落ちる前に起動しないと欲しかったクリーチャー(往々にして《熟考漂い/Mulldrifter》)を回収できない場合があるので注意すること。
《離れ島/Remote Isle》
無色2マナでサイクリングできるサイクリングランド。
序盤は特に使う青マナの供給源として、中盤以降はドローを進め他の有効牌を探すカードとして使える。
地図でサーチするカードがないときにサーチするカードの一枚。また能動的に墓地に送れるためムラーサの対象にもしやすい。ムラーサで回収する他のカードがないときに無理やり5マナ1ドローとして使う場面もなくはない。
青マナが出るので、《転覆/Capsize》バイバック連打ハメをしているときは、連打回数を増やせるようにサイクリングせず戦場に出したほうがよい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以下は自分のリストでは採用していないがほかのリストで見られる土地。
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
タップインだがCIPで対象の対戦相手の墓地を全て追放する土地。黒マナが出る。
土地サーチで持ってこれる墓地対策であり、特に輪作ならインスタントタイミングで墓地掃除ができる。
Pauperではこのデッキ含め墓地を使うデッキが多いのでその対策をメインから積みつつ黒マナを供給できる点が優秀。
弱点としては黒マナは序盤には使わないため、初手や序盤ではタップイン無色マナ土地としてしか使えないこと。それでもゆらめきで使い回せるので悪くはない。入れるなら《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》や《破滅の刃/Doom Blade》など黒マナの使いみちを少し多めにしておきたい。
《光輝の泉/Radiant Fountain》
戦場に出たとき2点回復できるアンタップイン無色土地。2点回復はかなり強く、これをゆらめくだけでバーン相手の寿命が伸びる。
環境にライフを詰めるデッキが多く、そこまで使う色数が多くないトロンの場合は選択肢に入ると思う。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
色マナ土地やユーティリティ土地は土地サーチのあるトロンでは地味に調整できるところ。
何かコメントや質問があればお気軽にお願いします。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
基本的に解説してる内容はこのリストのものです。
(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)
《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》《ウルザの塔/Urza’s Tower》
特に説明することもないが、これらをサーチする場合は最後に塔を持ってくるのがセオリー。理由はサーチして三種揃ったターンに使えるマナが一番多くなるため。
また手札にダブってるのとダブってないのがある場合はダブってない方から戦場に出したほうが次のターン以降のクリックミスを防げる。
《茨森の滝/Thornwood Falls》《陰鬱な僻地/Dismal Backwater》などゲインランド
戦場に出たとき一点回復できる二色土地。
意外とこれによる回復は馬鹿にできず、バーンやストンピィのキルターンを1ターン伸ばしそのおかげで勝てることもしばしば。《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》でちらつかせたり《輪作/Crop Rotation》で持ってきて緊急回復も生死を分けたりする。
Pauperのトロンは色マナが重要なので、トロンが揃う場面でも先にこれをセットランドして次のターンに使える色マナを増やしたほうが良い場面も多い。
《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》
マナフィルターできる土地。
サイドから防御円や赤マナスペルを唱えるときに結構お世話になる。
そのためサイド後はトロン三種目を《探検の地図/Expedition Map》でサーチできてもこっちをサーチするというプレイがあり得る。
あくまでもマナフィルターなのを忘れがちでマナ計算をミスりやすく、マナが足りなくて負けてしまわないように注意。
《流砂/Quicksand》
土地枠で使える除去。地上の攻撃クリーチャーを対象にこいつをサクると-1/-2する。
《不屈の部族/Tireless Tribe》に対するキラーカードで、相手がメインでこれを対処できるのは《万の眠り/Gigadrowse》くらいのため、かなりの時間稼ぎができる。そのためトロンよりも優先してサーチして戦場に出したい。
《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》とバーンの《ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》もこれで早めに除去したい。
アド損だが輪作からインスタントタイミングで出せるため、奇襲的に相手の攻撃クリーチャーを除去できる。除去後は墓地に落ちるため、アグロやバーン相手では《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》の対象にしやすい優秀なカード。
テンポアドバンテージが大きく削がれるのでムラーサで次のターンに回収するのでもない限り序盤でアグロの適当なクリーチャーを除去するために使うべきではない。
《憑依された沼墓/Haunted Fengraf》
3マナと自身を生贄で墓地のクリーチャーをランダムに手札に回収する土地。
土地であることがなにより優秀で、トロンが揃ってからの地図や輪作が無駄牌にならず墓地のクリーチャー回収スペルになってくれる。
ランダム回収なので墓地に一種類しかクリーチャーがいないときに戦場の別のクリーチャーが除去される場合、墓地に落ちる前に起動しないと欲しかったクリーチャー(往々にして《熟考漂い/Mulldrifter》)を回収できない場合があるので注意すること。
《離れ島/Remote Isle》
無色2マナでサイクリングできるサイクリングランド。
序盤は特に使う青マナの供給源として、中盤以降はドローを進め他の有効牌を探すカードとして使える。
地図でサーチするカードがないときにサーチするカードの一枚。また能動的に墓地に送れるためムラーサの対象にもしやすい。ムラーサで回収する他のカードがないときに無理やり5マナ1ドローとして使う場面もなくはない。
青マナが出るので、《転覆/Capsize》バイバック連打ハメをしているときは、連打回数を増やせるようにサイクリングせず戦場に出したほうがよい。
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以下は自分のリストでは採用していないがほかのリストで見られる土地。
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
タップインだがCIPで対象の対戦相手の墓地を全て追放する土地。黒マナが出る。
土地サーチで持ってこれる墓地対策であり、特に輪作ならインスタントタイミングで墓地掃除ができる。
Pauperではこのデッキ含め墓地を使うデッキが多いのでその対策をメインから積みつつ黒マナを供給できる点が優秀。
弱点としては黒マナは序盤には使わないため、初手や序盤ではタップイン無色マナ土地としてしか使えないこと。それでもゆらめきで使い回せるので悪くはない。入れるなら《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》や《破滅の刃/Doom Blade》など黒マナの使いみちを少し多めにしておきたい。
《光輝の泉/Radiant Fountain》
戦場に出たとき2点回復できるアンタップイン無色土地。2点回復はかなり強く、これをゆらめくだけでバーン相手の寿命が伸びる。
環境にライフを詰めるデッキが多く、そこまで使う色数が多くないトロンの場合は選択肢に入ると思う。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
色マナ土地やユーティリティ土地は土地サーチのあるトロンでは地味に調整できるところ。
何かコメントや質問があればお気軽にお願いします。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
今回はスペル編。
今回も基本的に私の使っているリスト(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)で採用しているカードをメインにまとめていこうと思う。
《禁制/Prohibit》
2マナ以下の呪文を打ち消せる、キッカーすると4マナ以下も打ち消せる2マナスペル。
序盤は相手を妨害して時間稼ぎをし、トロンが揃ったらこっちのアクションを確実に通すためや、ボロス統治者の《宮殿の歩哨/Palace Sentinels》を打ち消すのに使ったりする。
序盤は相手のデッキタイプを考えて2ターン目にこれを構えるか、印鑑や《予言のプリズム/Prophetic Prism》を置くか慎重に判断をするべし。
どんな呪文も対象にはできるので、手なりでプレイしてキッカーせずに3マナの呪文を対象に取ってしまうミスをしないように注意。
《卑下/Condescend》
Xマナ要求に占術2がついているスペル。打ち消しながらパーツを探しに行ける優秀なカード。
マナの余った終盤にはほぼ確定打ち消しになり、相手のフルタップの呪文に対して2マナで打ち消せるのも強み。
弱点としては相手先手の3ターン目に1マナ余りで唱えられた2マナのスペルを打ち消せないなど最も捌きたい序盤で軽いスペルを打ち消せない場面があること。
X=0でも唱えられるため、必要なカードを早急に引き込みたい場合は占術2のために打つこともある。
デルバー相手ではスプライト警戒でXの値を大きめにしておくプレイも重要。
《転覆/Capsize》
バイバック付きパーマネントバウンス。
UUの色拘束が重いが打ち消しのないデッキ相手にこれを連打できると勝ちは近い。
基本的には盤面が膠着しているか相手のクロックが低いうちに土地を戻しまくりマウントを取る使い方をする。また自分のパーマネントを対象にできるため、除去を回避したり唱えなおしてCIP能力を再誘発させる使い方もできる。
バーンの《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》など序盤に定着されると困るパーマネント、白単英雄的でムキムキになったクリーチャー、無理やり高速召喚された《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》、序盤に相手のバウンスランドを戻してテンポを大幅リードするなどバイバックなしでさっさと唱えた方がいい場面もそこそこある。
色拘束が重く、序盤に唱えにくいし連打もしにくいが、効くデッキにはめちゃくちゃ効くので1枚は差しておきたいカード。
《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》
トップから4枚見て一枚手札に加え残りは墓地に送るインスタント。フラッシュバック付き。
必要なカードを探しながら墓地を肥やし、墓地回収カードの選択肢を増やすことができる序盤から終盤まで活躍するスペル。
コントロール相手にはインスタント必要なカードを探しフラッシュバックでアドを取ることができ、アグロ相手にはフォグや《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》を探して打つ準備ができるためかなり重要なスペル。
デッキがゴリゴリ削れるためコントロール戦などでフラッシュバック含め連発するとLOしかねないので注意。
《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》
自分のクリーチャーかアーティファクトか土地を2枚明滅できるインスタント。
《記憶の壁/Mnemonic Wall》を対象にして唱えたこれを回収することでマナの限り明滅を繰り返すゆらめきコンボのコンボパーツ。
コンボだけでなく土地破壊やクリーチャー除去を回避したり、単純にCIP能力を再利用したりするために使うことも多い。バーン相手にゲインランドをブリンクして無理やり回復する場面は割とあったりする。
序盤での打ちどころが少ないため、サーチと回収ができるトロンでは一枚採用で十分な場合が多いが、2枚以上採用してゆらめきコンボに寄せたほうがマウントを取りやすい上に墓地対策にも強くなるとは感じている。
《神秘の指導/Mystical Teachings》
デッキからインスタント(と瞬速)をサーチできるインスタント。
アグロ相手にフォグ、トロン成立のために《輪作/Crop Rotation》、コンボが決められる場面でゆらめきサーチと、場面に合わせてデッキから必要なインスタントをサーチできるカード。
マナとマナフィルターが潤沢なトロンはこのカードのおかげでメインサイドに様々なカードを一枚刺しで採用でき、フラッシュバックも難なく唱えられるのが強み。
このカードからこのカードをサーチすることができるため、デッキに2枚採用している場合このカード一枚からインスタント三枚をサーチすることができる。
後半に引くと特にサーチしたいカードがなかったりするため二枚以下の採用がちょうどいい。
《輪作/Crop Rotation》
追加コストで土地を一枚サクることで特殊土地を含め何でも土地をサーチして場に出せるインスタント。
アドバンテージは失うが一マナという軽さが魅力であり、コントロールの隙をついたり、そのターン中に《熟考漂い/Mulldrifter》などのビックアクションに繋げやすい。インスタントなので相手のエンドに神秘の指導からサーチしてそのままトロンを揃えるという芸当も可能。
サーチした土地を直接場に出すため、相手の攻撃に合わせて《流砂/Quicksand》をサーチしてそのまま起動で除去という動きや、《ウルザの塔/Urza’s Tower》をサーチすることで緑1マナを無色三マナに増やすマナ加速といった動きも可能。
追加コストで土地をサクるのは有効利用できる場面も多く、バーン相手ではいち早く墓地に土地を叩き落とすことでムラーサの胎動の対象を作り出したり、相手の土地破壊をスかしたり、転覆をフィズらせたりできる。
トロンが揃った後も、色マナが乏しいときは今後のアクション数が増やせるように早めにダブったトロンをサクって《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》やゲインランドをサーチしておいたほうが良い。
また、特にサーチしたい土地がないときは相手のエンドに揺らめく岩屋をサクってゲインランドにしたり、2枚目以降の《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》や《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》を塔に変えておくと今後使えるマナが一マナ増やせる。それがアクション数に直結し今後の生死を分ける場合もあるので結構重要だったり。
《一瞬の平和/Moment’s Peace》
フラッシュバック付きのフォグ。
アグロ相手にトロンが揃うまでの時間稼ぎをする用途が主。時間稼ぎをしているうちに二枚目のこれを持ってくるため一瞬どころでない間平和になる。
神秘の指導一枚から3枚サーチできるためアグロ相手に6ターン平和になりその間に飛行クリーチャーで殴り勝ったり盤面を取ってしまうプランを取ることができる。
禁忌の錬金術で足りないトロンを持ってきつつこれを墓地に落とせるとかなり嬉しい。
記憶の壁二枚をゆらめきして無限にこれを回収するのがアグロ相手の勝ち筋のひとつであり、これを使い切ってしまうと結構厳しいため特にメインではできるだけ温存して撃ちたい。しかし赤いデッキに対しては火力圏内にならないうちに撃つ必要がある。
コントロール相手には完全に腐るがデルバー相手のメイン戦では使い所が多く、《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》のドローをこれで防いだり、これを打ち消すと他のスペルが通りやすくなるため打ち消されずに土地が伸びるまでの時間を稼いでくれたりと地味に頼りになる。
これを入れるならメインに三枚は必ず欲しい。
《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》
墓地からクリーチャーか土地を回収した上に6点も回復するインスタント。
トロン成立までに削られたライフを安全圏まで戻してくれるすごいやつ。
序盤にパーツ集めで撃った禁忌の錬金術で墓地に落ちたクリーチャーを回収したり、想起で早期に死んだ熟考漂いを回収したり、輪作でサクったトロンを回収してトロン完成させたり、バーン相手に無慈悲に回復したりと用途は多岐にわたる。
これで記憶の壁を回収して記憶の壁をこれで回収できるため、記憶の壁を除去されても無限に復活できる上に相手のパワー4以上に対する無限ブロッカーにもできる。
これのおかげでトロンはクリーチャー除去に対して強く、またフィニッシャーにあまり枚数を割く必要がなくなっている。
フィズると回復もできなくなるためサイドからの墓地対策には注意が必要だが、このカードを抜いてまで入れるカードがあまりなかったりする。
《破滅の刃/Doom Blade》
黒以外を対象にできる確定除去。Pauperのシングルシンボルの黒インスタント除去では最もシンプルな性能。
熱錬金術師や《エイトグ/Atog》、《不屈の部族/Tireless Tribe》など放置していられないクリーチャーを確実に葬るためのカード。
アンコウを倒せないのがきついが仕方ない。黒相手に抜くのを忘れないように。
神秘の指導からサーチできるためメインには一枚刺し。
《探検の地図/Expedition Map》
設置1マナ起動2マナでデッキから土地をサーチできるアーティファクト。土地を揃える必要のあるトロンでは重要なカード。
トロン二種とこれが初手に揃っているのはモダンだとベストムーブだがこのデッキでは色マナが出ないようだと普通に負けるので注意。トロン三種目サーチの時はサーチ後のアクションを先に考えてマナの払い方に注意すること。
デルバー相手の場合は1ターン目にタップインランドがあっても《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》警戒でアンタップインランドからこれを設置したほうがよい。
設置起動に3マナかかるのが意外と重いのと、トロンが揃ってから引くとそれほど旨味がないため3枚採用にとどめているが輪作不採用なら4枚確定だと思う。
《予言のプリズム/Prophetic Prism》
2マナキャントリ付きマナフィルターアーティファクト。トロンの色マナ供給の屋台骨かつ潤滑油。
カードが引けるのでポンポン置きがちだが、そのターンにやりたいアクションを優先してマナが余ったら置くようにしたい。2ターン目に置く優先度は印鑑>プリズム。
サイドからのアーティファクト対策で割られがちなので、構える場合はメインで使う色マナはここから出すこと。
《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》 《シミックの印鑑/Simic Signet》 など各種印鑑
色マナ二色が出るマナアーティファクト。一気に二色の色マナ供給がありがたい。
とはいっても序盤はここから出すマナ一色を使うので精一杯なことが多い。
よくある色マナの使い切り方としてはシミックの印鑑では神秘の指導+一瞬の平和orムラーサの胎動、ディミーアの印鑑では《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》や神秘の指導+黒の除去など。
色マナを無理に使い切ろうと欲を出してフラッシュバックなどにマナをつぎ込むとマスカンを逃したりするので程々に。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
だいたい基本的なスペルの使い方は書けたと思いますが、なにか質問やコメントがあればお気軽にお願いします。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
今回も基本的に私の使っているリスト(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)で採用しているカードをメインにまとめていこうと思う。
《禁制/Prohibit》
2マナ以下の呪文を打ち消せる、キッカーすると4マナ以下も打ち消せる2マナスペル。
序盤は相手を妨害して時間稼ぎをし、トロンが揃ったらこっちのアクションを確実に通すためや、ボロス統治者の《宮殿の歩哨/Palace Sentinels》を打ち消すのに使ったりする。
序盤は相手のデッキタイプを考えて2ターン目にこれを構えるか、印鑑や《予言のプリズム/Prophetic Prism》を置くか慎重に判断をするべし。
どんな呪文も対象にはできるので、手なりでプレイしてキッカーせずに3マナの呪文を対象に取ってしまうミスをしないように注意。
《卑下/Condescend》
Xマナ要求に占術2がついているスペル。打ち消しながらパーツを探しに行ける優秀なカード。
マナの余った終盤にはほぼ確定打ち消しになり、相手のフルタップの呪文に対して2マナで打ち消せるのも強み。
弱点としては相手先手の3ターン目に1マナ余りで唱えられた2マナのスペルを打ち消せないなど最も捌きたい序盤で軽いスペルを打ち消せない場面があること。
X=0でも唱えられるため、必要なカードを早急に引き込みたい場合は占術2のために打つこともある。
デルバー相手ではスプライト警戒でXの値を大きめにしておくプレイも重要。
《転覆/Capsize》
バイバック付きパーマネントバウンス。
UUの色拘束が重いが打ち消しのないデッキ相手にこれを連打できると勝ちは近い。
基本的には盤面が膠着しているか相手のクロックが低いうちに土地を戻しまくりマウントを取る使い方をする。また自分のパーマネントを対象にできるため、除去を回避したり唱えなおしてCIP能力を再誘発させる使い方もできる。
バーンの《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》など序盤に定着されると困るパーマネント、白単英雄的でムキムキになったクリーチャー、無理やり高速召喚された《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》、序盤に相手のバウンスランドを戻してテンポを大幅リードするなどバイバックなしでさっさと唱えた方がいい場面もそこそこある。
色拘束が重く、序盤に唱えにくいし連打もしにくいが、効くデッキにはめちゃくちゃ効くので1枚は差しておきたいカード。
《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》
トップから4枚見て一枚手札に加え残りは墓地に送るインスタント。フラッシュバック付き。
必要なカードを探しながら墓地を肥やし、墓地回収カードの選択肢を増やすことができる序盤から終盤まで活躍するスペル。
コントロール相手にはインスタント必要なカードを探しフラッシュバックでアドを取ることができ、アグロ相手にはフォグや《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》を探して打つ準備ができるためかなり重要なスペル。
デッキがゴリゴリ削れるためコントロール戦などでフラッシュバック含め連発するとLOしかねないので注意。
《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》
自分のクリーチャーかアーティファクトか土地を2枚明滅できるインスタント。
《記憶の壁/Mnemonic Wall》を対象にして唱えたこれを回収することでマナの限り明滅を繰り返すゆらめきコンボのコンボパーツ。
コンボだけでなく土地破壊やクリーチャー除去を回避したり、単純にCIP能力を再利用したりするために使うことも多い。バーン相手にゲインランドをブリンクして無理やり回復する場面は割とあったりする。
序盤での打ちどころが少ないため、サーチと回収ができるトロンでは一枚採用で十分な場合が多いが、2枚以上採用してゆらめきコンボに寄せたほうがマウントを取りやすい上に墓地対策にも強くなるとは感じている。
《神秘の指導/Mystical Teachings》
デッキからインスタント(と瞬速)をサーチできるインスタント。
アグロ相手にフォグ、トロン成立のために《輪作/Crop Rotation》、コンボが決められる場面でゆらめきサーチと、場面に合わせてデッキから必要なインスタントをサーチできるカード。
マナとマナフィルターが潤沢なトロンはこのカードのおかげでメインサイドに様々なカードを一枚刺しで採用でき、フラッシュバックも難なく唱えられるのが強み。
このカードからこのカードをサーチすることができるため、デッキに2枚採用している場合このカード一枚からインスタント三枚をサーチすることができる。
後半に引くと特にサーチしたいカードがなかったりするため二枚以下の採用がちょうどいい。
《輪作/Crop Rotation》
追加コストで土地を一枚サクることで特殊土地を含め何でも土地をサーチして場に出せるインスタント。
アドバンテージは失うが一マナという軽さが魅力であり、コントロールの隙をついたり、そのターン中に《熟考漂い/Mulldrifter》などのビックアクションに繋げやすい。インスタントなので相手のエンドに神秘の指導からサーチしてそのままトロンを揃えるという芸当も可能。
サーチした土地を直接場に出すため、相手の攻撃に合わせて《流砂/Quicksand》をサーチしてそのまま起動で除去という動きや、《ウルザの塔/Urza’s Tower》をサーチすることで緑1マナを無色三マナに増やすマナ加速といった動きも可能。
追加コストで土地をサクるのは有効利用できる場面も多く、バーン相手ではいち早く墓地に土地を叩き落とすことでムラーサの胎動の対象を作り出したり、相手の土地破壊をスかしたり、転覆をフィズらせたりできる。
トロンが揃った後も、色マナが乏しいときは今後のアクション数が増やせるように早めにダブったトロンをサクって《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》やゲインランドをサーチしておいたほうが良い。
また、特にサーチしたい土地がないときは相手のエンドに揺らめく岩屋をサクってゲインランドにしたり、2枚目以降の《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》や《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》を塔に変えておくと今後使えるマナが一マナ増やせる。それがアクション数に直結し今後の生死を分ける場合もあるので結構重要だったり。
《一瞬の平和/Moment’s Peace》
フラッシュバック付きのフォグ。
アグロ相手にトロンが揃うまでの時間稼ぎをする用途が主。時間稼ぎをしているうちに二枚目のこれを持ってくるため一瞬どころでない間平和になる。
神秘の指導一枚から3枚サーチできるためアグロ相手に6ターン平和になりその間に飛行クリーチャーで殴り勝ったり盤面を取ってしまうプランを取ることができる。
禁忌の錬金術で足りないトロンを持ってきつつこれを墓地に落とせるとかなり嬉しい。
記憶の壁二枚をゆらめきして無限にこれを回収するのがアグロ相手の勝ち筋のひとつであり、これを使い切ってしまうと結構厳しいため特にメインではできるだけ温存して撃ちたい。しかし赤いデッキに対しては火力圏内にならないうちに撃つ必要がある。
コントロール相手には完全に腐るがデルバー相手のメイン戦では使い所が多く、《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》のドローをこれで防いだり、これを打ち消すと他のスペルが通りやすくなるため打ち消されずに土地が伸びるまでの時間を稼いでくれたりと地味に頼りになる。
これを入れるならメインに三枚は必ず欲しい。
《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》
墓地からクリーチャーか土地を回収した上に6点も回復するインスタント。
トロン成立までに削られたライフを安全圏まで戻してくれるすごいやつ。
序盤にパーツ集めで撃った禁忌の錬金術で墓地に落ちたクリーチャーを回収したり、想起で早期に死んだ熟考漂いを回収したり、輪作でサクったトロンを回収してトロン完成させたり、バーン相手に無慈悲に回復したりと用途は多岐にわたる。
これで記憶の壁を回収して記憶の壁をこれで回収できるため、記憶の壁を除去されても無限に復活できる上に相手のパワー4以上に対する無限ブロッカーにもできる。
これのおかげでトロンはクリーチャー除去に対して強く、またフィニッシャーにあまり枚数を割く必要がなくなっている。
フィズると回復もできなくなるためサイドからの墓地対策には注意が必要だが、このカードを抜いてまで入れるカードがあまりなかったりする。
《破滅の刃/Doom Blade》
黒以外を対象にできる確定除去。Pauperのシングルシンボルの黒インスタント除去では最もシンプルな性能。
熱錬金術師や《エイトグ/Atog》、《不屈の部族/Tireless Tribe》など放置していられないクリーチャーを確実に葬るためのカード。
アンコウを倒せないのがきついが仕方ない。黒相手に抜くのを忘れないように。
神秘の指導からサーチできるためメインには一枚刺し。
《探検の地図/Expedition Map》
設置1マナ起動2マナでデッキから土地をサーチできるアーティファクト。土地を揃える必要のあるトロンでは重要なカード。
トロン二種とこれが初手に揃っているのはモダンだとベストムーブだがこのデッキでは色マナが出ないようだと普通に負けるので注意。トロン三種目サーチの時はサーチ後のアクションを先に考えてマナの払い方に注意すること。
デルバー相手の場合は1ターン目にタップインランドがあっても《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》警戒でアンタップインランドからこれを設置したほうがよい。
設置起動に3マナかかるのが意外と重いのと、トロンが揃ってから引くとそれほど旨味がないため3枚採用にとどめているが輪作不採用なら4枚確定だと思う。
《予言のプリズム/Prophetic Prism》
2マナキャントリ付きマナフィルターアーティファクト。トロンの色マナ供給の屋台骨かつ潤滑油。
カードが引けるのでポンポン置きがちだが、そのターンにやりたいアクションを優先してマナが余ったら置くようにしたい。2ターン目に置く優先度は印鑑>プリズム。
サイドからのアーティファクト対策で割られがちなので、構える場合はメインで使う色マナはここから出すこと。
《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》 《シミックの印鑑/Simic Signet》 など各種印鑑
色マナ二色が出るマナアーティファクト。一気に二色の色マナ供給がありがたい。
とはいっても序盤はここから出すマナ一色を使うので精一杯なことが多い。
よくある色マナの使い切り方としてはシミックの印鑑では神秘の指導+一瞬の平和orムラーサの胎動、ディミーアの印鑑では《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》や神秘の指導+黒の除去など。
色マナを無理に使い切ろうと欲を出してフラッシュバックなどにマナをつぎ込むとマスカンを逃したりするので程々に。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
だいたい基本的なスペルの使い方は書けたと思いますが、なにか質問やコメントがあればお気軽にお願いします。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
今回はメインに採用している、採用しうるカードについて解説していく。
基本的に私の使っているリスト(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)で採用しているカードをメインにまとめていこうと思う。
《記憶の壁/Mnemonic Wall》
墓地からインスタントかソーサリーを回収する壁。
他の亜種と比べるとシングルシンボルのためトロンで唱えやすく、タフ4のため稲妻で死なないのが強み。
打消しや除去、フォグなど墓地にあるスペルを状況に合わせて適宜回収しながら地上クリーチャーを止めるのが主な仕事。
ときどき《輪作/Crop Rotation》を回収して強引にトロンを揃えに行くこともある。
これと他のCIP能力持ちを《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》でブリンクしゆらめきを回収してCIP能力を使いまわしまくるゆらめきループを決めるのが勝ち筋の一つなので非常に重要なクリーチャー。
パワーが0のためライフを詰めるのには使えず、裏返しコンボの《裏返し/Inside Out》でP/Tを逆にされて死ぬのが玉に瑕。
5マナと手札にだぶつく困るので自分は2枚採用しているが、ゆらめきループの依存度を高めるなら3枚採用もありうる。
《熟考漂い/Mulldrifter》
Pauperにおける説明不要のただ強クリーチャー。
序盤は想起で唱えて、トロンが揃えば数枚の土地で出てきて2ドローを恵んでくれる。
トロンはクリーチャー回収スペルがあるので積極的に相打ちに使うことができ、攻防の要となるクリーチャー。
対バーンなどではムラーサでいち早く回復したいのでマナが十分あっても想起で墓地に落とすプレイングも。
想起は戦場に出てから生け贄に捧げるため、対応してゆらめきでブリンクすると生け贄にしないで済むのは覚えておきたい。
そのため想起時には能力でゆらめき引けたときのためにドローを先に解決するよう癖をつけておくとよい。
自身の能力でさらに後続を引いてこれるので確実に4枚採用するカード。
《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》
モダマス3でコモン落ちしたCIPでパーマネントをバウンスしハンデスさせる《はね返り/Recoil》内蔵クリーチャー。
ひとたび出れば4/4というがっしりボディとバウンス能力で一気に盤面を取ることができる。
土地を戻せるのが凶悪で、これでバウンスランドを戻すと2ターン分のランドセットをなかったことにできてしまう。
これと記憶の壁と幽霊のゆらめきが揃うと相手のパーマネントを土地含めマナの続く限りバウンスできゲームセット。
盤面を掌握すればパワー4で速やかにゲームを終わらせられるのも強い。
相手の手札がない時はそのまま除去になる点、トークンをバウンスするとハンデスだけになる点は覚えておくと役に立つ場面は多い。
青黒のシンボルが必要でトロンではすこし重いのがネックで、これに特化でもしない限り採用は2枚が限界。
《不憫なグリフ/Wretched Gryff》
唱えた時に1ドローができる無色7マナ3/4飛行。青含む6マナの現出コストも持つ。
無色マナだけで唱えられるのもよく、1ターン目地図からの3ターン目トロン完成からすぐ唱えられるのが嬉しい。
飛行3/4は思った以上に強く、Pauperの飛行クリーチャーに対してほぼ一方をとれ、アグロの小粒なクリーチャーに対しても強い。
パワー3なので攻めに回った時にもライフを詰める速度が速く、アグロ相手のときは一瞬の平和を数回撃っているうちに熟考漂いとともに5点以上の空のクロックを刻んでライフを0にしていくプランをとれる。
おまけのような現出コストも記憶の壁を現出でサクり、《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》で壁を回収し壁でムラーサを回収することで12点以上のゲインをするという小技に使え、アグロやバーンのメイン戦で割と役に立つ。
打ち消されてもアドを取る、飛行で3/4という性質上デルバーデッキに強いカード。
多くのゆらめき入りトロンではメインには採用されないカードだが、自分はメインでのデルバーへの勝率を上げるために2枚採用している。
ただ7マナはやはり重くこれが初手にあるせいで序盤のアグロの攻勢を止めきれない場面も多々ある。
アグロやバーン相手ではサイド後抜く筆頭ではあるが、フォグからのダメージレースや前述の現出の小技があるため全く使えないわけでもないためメイン採用でもいいかなという感じ。
環境と他の採用カードによって調整するべし。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
以下は自分のリストでは採用していないがほかのリストでよく見られるクリーチャー。
《海門の神官/Sea Gate Oracle》
CIPで山札の上から2枚見て1枚手札に加えるクリーチャー。
3マナ1/3のため序盤から展開しつつパーツを探すことができ地上を止められるためアグロに強い。
ゆらめきの対象としても優秀であるためゆらめきを重視する型ではパーツを探すのとアグロ対策を含めて採用できるカード。
自分のリストでは採用していないが2枚採用しているリストは多く見られる。
《エルフの再生者/Elvish Rejuvenator》
CIPで山札の上5枚から土地を一枚タップインできるクリーチャー。
特殊土地も出せるのが強みでアグロ相手にはチャンプブロック一回分の壁にもなる。
これもゆらめきの対象として優秀であり、これを採用するならゆらめきも二枚以上入れたい。
自分では使ったことがないのでわからないが、トロン成立と色マナ確保の両方が必要なPauperのトロンに相性の良いカードだとは思う。
採用しているデッキには2枚以上採用されているカード。
《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》
8マナ8/8滅殺2の巨大クリーチャー。
CIP能力はないが一度攻撃できればすみやかにゲームを終わらせる力を持つ。
ブン回りルートでの勝ち手段としてゆらめき型のトロンのメインに1枚採用されてることがある。
出すのに土地4枚は必要な点や、出てすぐに仕事しない点、攻撃強制がある点などなかなか扱いづらい点も多々あるが、イージーウィン手段は魅力的だと思う。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
クリーチャー選定だけでも使用者の嗜好や思考が出るのでいろいろ試していると楽しいです。
序盤のプランや理想とする勝ち筋から逆算してカードを採用したり、環境に合わせてカスタマイズできるのもトロンのいいところ。
何かコメントや質問があればお気軽にお願いします。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
基本的に私の使っているリスト(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)で採用しているカードをメインにまとめていこうと思う。
《記憶の壁/Mnemonic Wall》
墓地からインスタントかソーサリーを回収する壁。
他の亜種と比べるとシングルシンボルのためトロンで唱えやすく、タフ4のため稲妻で死なないのが強み。
打消しや除去、フォグなど墓地にあるスペルを状況に合わせて適宜回収しながら地上クリーチャーを止めるのが主な仕事。
ときどき《輪作/Crop Rotation》を回収して強引にトロンを揃えに行くこともある。
これと他のCIP能力持ちを《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》でブリンクしゆらめきを回収してCIP能力を使いまわしまくるゆらめきループを決めるのが勝ち筋の一つなので非常に重要なクリーチャー。
パワーが0のためライフを詰めるのには使えず、裏返しコンボの《裏返し/Inside Out》でP/Tを逆にされて死ぬのが玉に瑕。
5マナと手札にだぶつく困るので自分は2枚採用しているが、ゆらめきループの依存度を高めるなら3枚採用もありうる。
《熟考漂い/Mulldrifter》
Pauperにおける説明不要のただ強クリーチャー。
序盤は想起で唱えて、トロンが揃えば数枚の土地で出てきて2ドローを恵んでくれる。
トロンはクリーチャー回収スペルがあるので積極的に相打ちに使うことができ、攻防の要となるクリーチャー。
対バーンなどではムラーサでいち早く回復したいのでマナが十分あっても想起で墓地に落とすプレイングも。
想起は戦場に出てから生け贄に捧げるため、対応してゆらめきでブリンクすると生け贄にしないで済むのは覚えておきたい。
そのため想起時には能力でゆらめき引けたときのためにドローを先に解決するよう癖をつけておくとよい。
自身の能力でさらに後続を引いてこれるので確実に4枚採用するカード。
《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》
モダマス3でコモン落ちしたCIPでパーマネントをバウンスしハンデスさせる《はね返り/Recoil》内蔵クリーチャー。
ひとたび出れば4/4というがっしりボディとバウンス能力で一気に盤面を取ることができる。
土地を戻せるのが凶悪で、これでバウンスランドを戻すと2ターン分のランドセットをなかったことにできてしまう。
これと記憶の壁と幽霊のゆらめきが揃うと相手のパーマネントを土地含めマナの続く限りバウンスできゲームセット。
盤面を掌握すればパワー4で速やかにゲームを終わらせられるのも強い。
相手の手札がない時はそのまま除去になる点、トークンをバウンスするとハンデスだけになる点は覚えておくと役に立つ場面は多い。
青黒のシンボルが必要でトロンではすこし重いのがネックで、これに特化でもしない限り採用は2枚が限界。
《不憫なグリフ/Wretched Gryff》
唱えた時に1ドローができる無色7マナ3/4飛行。青含む6マナの現出コストも持つ。
無色マナだけで唱えられるのもよく、1ターン目地図からの3ターン目トロン完成からすぐ唱えられるのが嬉しい。
飛行3/4は思った以上に強く、Pauperの飛行クリーチャーに対してほぼ一方をとれ、アグロの小粒なクリーチャーに対しても強い。
パワー3なので攻めに回った時にもライフを詰める速度が速く、アグロ相手のときは一瞬の平和を数回撃っているうちに熟考漂いとともに5点以上の空のクロックを刻んでライフを0にしていくプランをとれる。
おまけのような現出コストも記憶の壁を現出でサクり、《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》で壁を回収し壁でムラーサを回収することで12点以上のゲインをするという小技に使え、アグロやバーンのメイン戦で割と役に立つ。
打ち消されてもアドを取る、飛行で3/4という性質上デルバーデッキに強いカード。
多くのゆらめき入りトロンではメインには採用されないカードだが、自分はメインでのデルバーへの勝率を上げるために2枚採用している。
ただ7マナはやはり重くこれが初手にあるせいで序盤のアグロの攻勢を止めきれない場面も多々ある。
アグロやバーン相手ではサイド後抜く筆頭ではあるが、フォグからのダメージレースや前述の現出の小技があるため全く使えないわけでもないためメイン採用でもいいかなという感じ。
環境と他の採用カードによって調整するべし。
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以下は自分のリストでは採用していないがほかのリストでよく見られるクリーチャー。
《海門の神官/Sea Gate Oracle》
CIPで山札の上から2枚見て1枚手札に加えるクリーチャー。
3マナ1/3のため序盤から展開しつつパーツを探すことができ地上を止められるためアグロに強い。
ゆらめきの対象としても優秀であるためゆらめきを重視する型ではパーツを探すのとアグロ対策を含めて採用できるカード。
自分のリストでは採用していないが2枚採用しているリストは多く見られる。
《エルフの再生者/Elvish Rejuvenator》
CIPで山札の上5枚から土地を一枚タップインできるクリーチャー。
特殊土地も出せるのが強みでアグロ相手にはチャンプブロック一回分の壁にもなる。
これもゆらめきの対象として優秀であり、これを採用するならゆらめきも二枚以上入れたい。
自分では使ったことがないのでわからないが、トロン成立と色マナ確保の両方が必要なPauperのトロンに相性の良いカードだとは思う。
採用しているデッキには2枚以上採用されているカード。
《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》
8マナ8/8滅殺2の巨大クリーチャー。
CIP能力はないが一度攻撃できればすみやかにゲームを終わらせる力を持つ。
ブン回りルートでの勝ち手段としてゆらめき型のトロンのメインに1枚採用されてることがある。
出すのに土地4枚は必要な点や、出てすぐに仕事しない点、攻撃強制がある点などなかなか扱いづらい点も多々あるが、イージーウィン手段は魅力的だと思う。
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クリーチャー選定だけでも使用者の嗜好や思考が出るのでいろいろ試していると楽しいです。
序盤のプランや理想とする勝ち筋から逆算してカードを採用したり、環境に合わせてカスタマイズできるのもトロンのいいところ。
何かコメントや質問があればお気軽にお願いします。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
記念すべき最初の記事は最近使っているPauperのトロンについて。
これまでリーグでスゥルタイトロンを使ってきて5-0もできるようになってきたので、改めてこのトロンをプレイする上での考え方を整理していこうと思います。
これからPauperでトロンを使ってみたい方、対トロンを考えている方に参考にしてもらったり、意見やコメントを頂けるととても嬉しいです。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
★目次
①スゥルタイ(5C)トロンとは?
②メタ上の立ち位置
③このデッキの勝ち方
④このデッキの弱点
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
今回はこのデッキの概要についてまとめていこうと思う。
①スゥルタイ(5C)トロンとは?
最近まで使っていた自分のリストはこれ(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)
スゥルタイ(5C)トロンとはメインはスゥルタイカラー(青緑タッチ黒)でサイド後からは《予言のプリズム/Prophetic Prism》や《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》のマナフィルターで赤や白のスペルも使う5Cデッキである。
基本的には《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》《ウルザの塔/Urza’s Tower》のトロン三種を揃え、大量のマナからアドバテージカードを連打し、《熟考漂い/Mulldrifter》や《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》を並べて盤面を掌握するか、《転覆/Capsize》バイバック連打や《記憶の壁/Mnemonic Wall》+《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》のコンボでディンローヴァの恐怖をブリンクしまくり相手のパーマネントをすべてバウンスするといった勝ち筋に繋げる動きとなる。
トロンと色マナが揃えば大量のマナから様々なカードを連鎖するように連打でき、メインから入っているマナフィルターの存在からサイドを含めて色高速の薄い5色のカードすべてが選択肢に入りメタに合わせたカスタマイズができるのがこのデッキの魅力である。
②メタ上の立ち位置
メインやサイドに採用しているカードによって多少変わるが、リーグにおいてこのリストでは以下のような感覚である。
有利
呪禁オーラ
ボロス統治者
青黒コントロール
黒単
緑ストンピィ
白単英雄的
五分
エルフ
青単デルバー
青赤氷雪デルバー
バーン
裏返し(不屈の部族)コンボ
不利
親和
打ち消しの入っているトロン
青黒デルバー
ウィーゼロックス
またローグデッキの多くに対しても強い。
③このデッキの勝ち方
どのデッキが相手の場合でもトロンと色マナを揃えるのが勝ちへの第一歩である。
各デッキタイプへの主な勝ち方は次の通り。
・対ビートダウン/呪禁オーラ/白単英雄的
《一瞬の平和/Moment’s Peace》で時間を稼ぎ、そのうちにパーツを集めながらクリーチャーを展開し盤面を抑える。
もしくは一瞬の平和を連打している間に飛行クリーチャーで殴り勝つ。
また、記憶の壁を二体出せれば幽霊のゆらめきで一瞬の平和や他スペルを無限でき負けなくなる。
《神秘の指導/Mystical Teachings》一枚からデッキ内の3枚の一瞬の平和を全てサーチできるため、都合6ターンは戦闘を無効にすることができ、その間に殴り勝つかコンボを揃えるというのが主な勝ち筋。
サイドからは《石角の高官/Stonehorn Dignitary》も入り、これと記憶の壁を幽霊のゆらめきし続けることで戦闘フェイズを飛ばし続けるという勝ち筋もある。
・対コントロール
速度がゆっくりなためトロンを揃えやすく、そこからはマナの差からくるアクション数の多さとリソース差で勝つ。
生物はCIPでアドを取れるカードばかりなため、これと打ち消しを絡めることで相手は打ち消し合戦のマナが足りなくなるか、除去や打ち消しの一対一交換で消耗しリソース勝ちすることできる。
サイドから入れるカードもあまり無く有利な相手。
・対ワンショット系
マスカン生物を全力で打ち消したり除去して誤魔化しながらマナを頑張って伸ばしていき、勝ちの盤面を作っていく。
《窯の悪鬼/Kiln Fiend》や《不屈の部族/Tireless Tribe》は《流砂/Quicksand》で除去できるので、トロンよりも優先してサーチする場合も多い。
相手の打ち消しにより一瞬の平和が通らないことが多いため信頼できず厳しめの相手。
サイドからは《死の重み/Dead Weight》などの除去を追加して、また不屈の部族に対しては《鋸刃の矢/Serrated Arrows》を通せれば勝てる。
・対バーン
メインは《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》や打ち消しをどれだけ打てるかの勝負。
転覆をバイバックなしで打ってでも《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》は定着しないようにする。
《ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》を除去するために流砂を優先してサーチする場合もある。
サイドからは打ち消しと《赤の防御円/Circle of Protection: Red》を追加するため焼き切られる前に間に合いやすい。
・対デルバー
《探検の地図/Expedition Map》や《輪作/Crop Rotation》は《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》に引っかかるので特に注意する。
序盤に出た《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》は二回以上通るとほぼ負けなので流砂をサーチしてでも除去したい。
打ち消しをバックアップに生物を通せるかが一つの勝負だが、島二枚構えられていても5マナ以上の呪文は通る場合があるので強気で唱えていったほうが良い。
サイドからは《はらわた撃ち/Gut Shot》《電謀/Electrickery》と鋸刃の矢などの除去、そして《青の防御円/Circle of Protection: Blue》を投入し、特に青の防御円は通るとかなり勝ちに近づける。
個別デッキに対する詳しい戦い方はまた別記事で。
④このデッキの弱点
基本的に3~4ターンでライフを0にできるデッキがキツい。
4ターン目以降も色マナ源が乏しい間に打ち消しを構えながらライフを詰められると厳しい。
特に親和はパワー4の横並びで盤面を取りながら《エイトグ/Atog》(+《投げ飛ばし/Fling》)と打ち消しがあるためフォグや打ち消しだけでは対処できないことが多い。
またこのリストは対トロン性能が少し低く、特にトロン同系での止めにくいアド源であるゆらめきを二枚採用しているようなトロンにはマウントを取られやすい。
また二枚以上土地を破壊されるような場合ももちろんキツく、トロンが揃っても色マナ部分を除去されると複数アクションが取れずに負けやすいため、サイドからはこちらのプリズムや印鑑を潰すような動きが有効となる。
トロン側としては序盤からどれだけライフを詰められ、こちらの動きを阻害されるかが勝負となる。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
各カードについての解説、トロンを使う上でのテクニック、キープ基準、サイドボーディングや個別デッキに対するプレイング(個別デッキでトロンがやられてキツいこと)はまた別記事で書いていきたいと思います。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)
これまでリーグでスゥルタイトロンを使ってきて5-0もできるようになってきたので、改めてこのトロンをプレイする上での考え方を整理していこうと思います。
これからPauperでトロンを使ってみたい方、対トロンを考えている方に参考にしてもらったり、意見やコメントを頂けるととても嬉しいです。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
★目次
①スゥルタイ(5C)トロンとは?
②メタ上の立ち位置
③このデッキの勝ち方
④このデッキの弱点
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
今回はこのデッキの概要についてまとめていこうと思う。
①スゥルタイ(5C)トロンとは?
最近まで使っていた自分のリストはこれ(https://www.mtggoldfish.com/deck/1323593)
クリーチャー:10
2:《記憶の壁/Mnemonic Wall》
4:《熟考漂い/Mulldrifter》
2:《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》
2:《不憫なグリフ/Wretched Gryff》
呪文:27
2:《卑下/Condescend》
2:《輪作/Crop Rotation》
3:《一瞬の平和/Moment’s Peace》
2:《禁制/Prohibit》
1:《破滅の刃/Doom Blade》
1:《転覆/Capsize》
2:《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy》
1:《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》
2:《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》
2:《神秘の指導/Mystical Teachings》
3:《探検の地図/Expedition Map》
4:《予言のプリズム/Prophetic Prism》
1:《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》
1:《シミックの印鑑/Simic Signet》
土地:23
4:《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》
4:《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》
4:《ウルザの塔/Urza’s Tower》
3:《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》
3:《茨森の滝/Thornwood Falls》
2:《陰鬱な僻地/Dismal Backwater》
1:《流砂/Quicksand》
1:《憑依された沼墓/Haunted Fengraf》
1:《離れ島/Remote Isle》
サイドボード:15
1:《石角の高官/Stonehorn Dignitary》
1:《はらわた撃ち/Gut Shot》
1:《電謀/Electrickery》
1:《払拭/Dispel》
1:《水流破/Hydroblast》
1:《心に静寂/Serene Heart》
1:《墓の刈り取り/Reaping the Graves》
2:《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1:《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》
1:《死の重み/Dead Weight》
2:《赤の防御円/Circle of Protection: Red》
1:《青の防御円/Circle of Protection: Blue》
1:《鋸刃の矢/Serrated Arrows》
スゥルタイ(5C)トロンとはメインはスゥルタイカラー(青緑タッチ黒)でサイド後からは《予言のプリズム/Prophetic Prism》や《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》のマナフィルターで赤や白のスペルも使う5Cデッキである。
基本的には《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》《ウルザの塔/Urza’s Tower》のトロン三種を揃え、大量のマナからアドバテージカードを連打し、《熟考漂い/Mulldrifter》や《ディンローヴァの恐怖/Dinrova Horror》を並べて盤面を掌握するか、《転覆/Capsize》バイバック連打や《記憶の壁/Mnemonic Wall》+《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker》のコンボでディンローヴァの恐怖をブリンクしまくり相手のパーマネントをすべてバウンスするといった勝ち筋に繋げる動きとなる。
トロンと色マナが揃えば大量のマナから様々なカードを連鎖するように連打でき、メインから入っているマナフィルターの存在からサイドを含めて色高速の薄い5色のカードすべてが選択肢に入りメタに合わせたカスタマイズができるのがこのデッキの魅力である。
②メタ上の立ち位置
メインやサイドに採用しているカードによって多少変わるが、リーグにおいてこのリストでは以下のような感覚である。
有利
呪禁オーラ
ボロス統治者
青黒コントロール
黒単
緑ストンピィ
白単英雄的
五分
エルフ
青単デルバー
青赤氷雪デルバー
バーン
裏返し(不屈の部族)コンボ
不利
親和
打ち消しの入っているトロン
青黒デルバー
ウィーゼロックス
またローグデッキの多くに対しても強い。
③このデッキの勝ち方
どのデッキが相手の場合でもトロンと色マナを揃えるのが勝ちへの第一歩である。
各デッキタイプへの主な勝ち方は次の通り。
・対ビートダウン/呪禁オーラ/白単英雄的
《一瞬の平和/Moment’s Peace》で時間を稼ぎ、そのうちにパーツを集めながらクリーチャーを展開し盤面を抑える。
もしくは一瞬の平和を連打している間に飛行クリーチャーで殴り勝つ。
また、記憶の壁を二体出せれば幽霊のゆらめきで一瞬の平和や他スペルを無限でき負けなくなる。
《神秘の指導/Mystical Teachings》一枚からデッキ内の3枚の一瞬の平和を全てサーチできるため、都合6ターンは戦闘を無効にすることができ、その間に殴り勝つかコンボを揃えるというのが主な勝ち筋。
サイドからは《石角の高官/Stonehorn Dignitary》も入り、これと記憶の壁を幽霊のゆらめきし続けることで戦闘フェイズを飛ばし続けるという勝ち筋もある。
・対コントロール
速度がゆっくりなためトロンを揃えやすく、そこからはマナの差からくるアクション数の多さとリソース差で勝つ。
生物はCIPでアドを取れるカードばかりなため、これと打ち消しを絡めることで相手は打ち消し合戦のマナが足りなくなるか、除去や打ち消しの一対一交換で消耗しリソース勝ちすることできる。
サイドから入れるカードもあまり無く有利な相手。
・対ワンショット系
マスカン生物を全力で打ち消したり除去して誤魔化しながらマナを頑張って伸ばしていき、勝ちの盤面を作っていく。
《窯の悪鬼/Kiln Fiend》や《不屈の部族/Tireless Tribe》は《流砂/Quicksand》で除去できるので、トロンよりも優先してサーチする場合も多い。
相手の打ち消しにより一瞬の平和が通らないことが多いため信頼できず厳しめの相手。
サイドからは《死の重み/Dead Weight》などの除去を追加して、また不屈の部族に対しては《鋸刃の矢/Serrated Arrows》を通せれば勝てる。
・対バーン
メインは《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》や打ち消しをどれだけ打てるかの勝負。
転覆をバイバックなしで打ってでも《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》は定着しないようにする。
《ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》を除去するために流砂を優先してサーチする場合もある。
サイドからは打ち消しと《赤の防御円/Circle of Protection: Red》を追加するため焼き切られる前に間に合いやすい。
・対デルバー
《探検の地図/Expedition Map》や《輪作/Crop Rotation》は《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》に引っかかるので特に注意する。
序盤に出た《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》は二回以上通るとほぼ負けなので流砂をサーチしてでも除去したい。
打ち消しをバックアップに生物を通せるかが一つの勝負だが、島二枚構えられていても5マナ以上の呪文は通る場合があるので強気で唱えていったほうが良い。
サイドからは《はらわた撃ち/Gut Shot》《電謀/Electrickery》と鋸刃の矢などの除去、そして《青の防御円/Circle of Protection: Blue》を投入し、特に青の防御円は通るとかなり勝ちに近づける。
個別デッキに対する詳しい戦い方はまた別記事で。
④このデッキの弱点
基本的に3~4ターンでライフを0にできるデッキがキツい。
4ターン目以降も色マナ源が乏しい間に打ち消しを構えながらライフを詰められると厳しい。
特に親和はパワー4の横並びで盤面を取りながら《エイトグ/Atog》(+《投げ飛ばし/Fling》)と打ち消しがあるためフォグや打ち消しだけでは対処できないことが多い。
またこのリストは対トロン性能が少し低く、特にトロン同系での止めにくいアド源であるゆらめきを二枚採用しているようなトロンにはマウントを取られやすい。
また二枚以上土地を破壊されるような場合ももちろんキツく、トロンが揃っても色マナ部分を除去されると複数アクションが取れずに負けやすいため、サイドからはこちらのプリズムや印鑑を潰すような動きが有効となる。
トロン側としては序盤からどれだけライフを詰められ、こちらの動きを阻害されるかが勝負となる。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
各カードについての解説、トロンを使う上でのテクニック、キープ基準、サイドボーディングや個別デッキに対するプレイング(個別デッキでトロンがやられてキツいこと)はまた別記事で書いていきたいと思います。
星空ほてる(Twitter:@hotel_hoshizora)